借地権とは?所有権との違いと、手放し方をわかりやすく解説

公開日:2026年8月17日 最終更新日:2026年9月5日

相談者

実は、父が亡くなって家を相続することになったんですが、不動産会社の方から『この土地は借地権なので、所有権とは扱いが違います』と言われて…正直、借地権が何なのかもよく分かっていなくて

不動産のプロ

相続をきっかけに、初めて借地権だったと知る方は本当に多いんです。所有権の不動産とは仕組みが大きく異なるので、戸惑われるのも当然です。今日は、借地権の基本と、手放したいときの選択肢を一緒に整理していきましょう

「親から相続した家、土地は借り物だったらしい」——相続をきっかけに、初めて自分の家が「借地権」の物件だったと知る方は少なくありません。所有権の不動産とは仕組みが大きく異なるため、扱い方に戸惑う方も多いです。この記事では、不動産業界で20年以上営業をしてきた現役スタッフの立場から、借地権の基本と、手放したいときの選択肢を、実際によくいただく相談をもとに解説します。

借地権とは何か?

借地権とは、建物を所有する目的で他人の土地を借りる権利のことです。土地の所有権は地主にあり、借地人は地代を支払って土地を借り、自分の建物を所有します。

結論としては、借地権とは、建物を所有する目的で他人の土地を借りる権利のことです。土地そのものの所有権は地主にあり、借地人はその土地を借りて、自分の建物を建てて住んでいる、という関係になります。毎月または毎年、地主に対して地代(土地の賃料)を支払うのが一般的です。

所有権とはどう違うのか?

所有権との違いは「土地が自分のものかどうか」「地主との関係が続くかどうか」「契約の種類」の3点です。借地権では建物のみが自分の資産で、普通借地権は更新可能、定期借地権は期間満了で更地返還が原則です。

結論としては、「土地が自分のものかどうか」「地主との関係が続くかどうか」「契約の種類」という3点が大きく異なります。

土地は自分のものになるのか?

結論としては、土地は自分のものにはならず、あくまで地主から借りている状態です。所有権の不動産であれば、土地と建物どちらも自分の資産ですが、借地権の場合、建物だけが自分のもので、土地は地主から借りている状態です。この違いが、売却や活用のしやすさに大きく影響します。

地主との関係はいつまで続くのか?

結論としては、借地契約が続く限りずっと続きます。地代の支払いや、契約更新のタイミングでの更新料など、地主との関係が継続します。所有権の不動産にはないコストや手続きが発生する点は理解しておく必要があります。

借地権の種類によって何が変わるのか?

結論としては、契約が更新できるかどうかが大きく変わります。借地権には大きく分けて「普通借地権」と「定期借地権」があります。普通借地権は更新が可能で、正当な事由がない限り地主から更新を拒否されにくいのが特徴です。一方、定期借地権は契約期間が満了すると更新されず、土地を更地にして返還するのが原則です。どちらのタイプかによって、将来の見通しが大きく変わります。

借地権付き建物はなぜ売りづらいのか?

住宅ローンの審査が通りにくいこと、売却には原則として地主の承諾(承諾料が必要な場合も)が必要なこと、権利関係の複雑さから一般の仲介会社が対応しきれないことが、売りづらさの主な要因です。

結論としては、住宅ローンの審査・地主の承諾・仲介会社の対応可否という3つのハードルがあるためです。

住宅ローンの審査にどう影響するのか?

結論としては、審査が通りにくくなる傾向があります。借地権付き建物は、所有権の不動産に比べて金融機関の担保評価が低くなりやすく、住宅ローンの審査が通りにくい傾向があります。買主の選択肢が絞られるため、需要が限られてしまいます。

売却に地主の承諾は必要なのか?

結論としては、原則として必要です。借地権付き建物を第三者に売却する場合、原則として地主の承諾が必要です。さらに承諾を得る際に「承諾料」の支払いを求められることも多く、手続きが複雑になりがちです。

一般の不動産仲介会社に相談しても大丈夫か?

結論としては、対応してもらえないケースもあります。権利関係が複雑なため、一般的な不動産仲介会社では積極的に扱ってもらえないケースもあります。専門知識を持った業者でないと、スムーズに進まないことがあります。

借地権を手放すにはどうすればいい?

手放す方法は、地主への買い取り依頼、地主の承諾を得た第三者への譲渡、借地権専門の買取業者への相談の3つです。専門業者であれば地主との交渉や手続きも含めてワンストップで対応してもらえる場合があります。

結論としては、地主への買い取り依頼、第三者への譲渡、借地権専門買取業者への相談という3つの方法があります。

地主に買い取ってもらうことはできるのか?

結論としては、応じてもらえる可能性があります。地主にとっても、借地権が返還されれば土地を自由に活用できるようになるため、買い取りに応じてもらえる可能性があります。まずは地主に相談してみるのも一つの方法です。

第三者に譲渡することはできるのか?

結論としては、地主の承諾を得られれば可能です。地主の承諾を得た上で、第三者に借地権付き建物を売却する方法です。ただし前述の通り、承諾料の支払いや買主探しの難しさがネックになることがあります。

借地権専門の買取業者に相談するとどうなるのか?

結論としては、地主との交渉や複雑な手続きも含めてワンストップで対応してもらえる場合があります。借地権の扱いに詳しい専門業者であれば、一般の仲介では難しいと感じたケースでも、現実的な選択肢を提示してもらえることが多いです。相続した借地権付きの不動産や、共有持分など複雑な権利関係のケースについては、訳あり不動産の売却方法についての記事もあわせてご覧ください。売却全体の進め方について顔の見える専門家に相談したい方は、不動産売却の窓口でも、借地権を含めた相談を受け付けています。

借地権に詳しい専門の相談窓口を探している方には、相談からワンストップで対応【借地権 無料相談ドットコム】 のような借地権専門の相談サービスを使うと、地主との交渉や売却方法について無料で相談できます。

まず何から始めればいい?

まずは自分の借地権が「普通借地権」か「定期借地権」かを確認し、地主との関係を整理することが近道です。相続した不動産の場合は、名義変更(相続登記)が済んでいるかも併せて確認しましょう。

結論としては、自分の借地権が「普通借地権」と「定期借地権」のどちらなのかを確認し、地主との関係を整理することから始めるのが近道です。相続した不動産の場合は、名義変更の手続きが済んでいるかどうかもあわせて確認しておきましょう。手続きがまだの方は、相続登記の義務化についての記事もあわせてご確認ください。

よくある質問

Q. 借地権付きの家を相続しましたが、まず何をすればいいですか?

まずは相続登記を済ませて名義を確定させ、そのうえで借地契約の内容(普通借地権か定期借地権か、残りの契約期間、地代の金額など)を確認しましょう。相続登記については、相続登記の義務化についての記事で詳しく解説しています。

Q. 借地権は住宅ローンを使って購入できますか?

借地権付き建物でも住宅ローンを利用できるケースはありますが、所有権の物件に比べて金融機関の担保評価が低くなりやすく、審査が厳しくなる傾向があります。事前に複数の金融機関に相談しておくことをおすすめします。

Q. 地主に無断で借地権付き建物を売ることはできますか?

できません。借地権付き建物を第三者に譲渡する場合は、原則として地主の承諾が必要です。無断で進めると契約解除などのトラブルにつながる可能性があるため、必ず事前に地主へ相談してください。

Q. 借地権付き建物は、そのままの状態でも売却できますか?

可能です。借地権の扱いに詳しい専門業者であれば、地主との交渉や複雑な手続きも含めて対応してもらえるケースがあります。顔の見える専門家に直接相談したい方は、不動産売却の窓口もご活用ください。

Q. 借地契約の残り期間が短い場合、どうすればいいですか?

契約期間が短いと、買主や金融機関から敬遠されやすくなります。更新の可否や、更新料の目安を早めに地主に確認したうえで、専門業者に相談し、現実的な選択肢を整理することをおすすめします。

まとめ

借地権は、所有権の不動産とは異なる特有のルールがあり、売却や活用の際に専門知識が必要になる場面が多くあります。「土地は借り物だから何もできない」と諦める前に、まずは自分の借地権の種類や契約内容を確認し、借地権に詳しい専門業者へ相談して、どんな選択肢があるのかを整理してみることをおすすめします。

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